花売り令嬢の身請け~公爵様は一目惚れに抗えない~
ある晴れた庭園。

「ねえ、エリーゼ」
「はい?」
「君がここに来た時、花売りだったよね」

誰に声を掛けたらいいのかわからないまま。
目の前に現れた優しい人に声をかけた。

誰でも良かったわけじゃない。
一目で、この人になら自分の初めてを捧げても良いかもしれない。
そう思ってしまったのだ。

「本当はね、一目惚れだったんだ」
「え……?誰のことも好きにならないって……」

レオナールは顔を赤くしながら、視線を逸らす。

「格好悪いだろう…あまりにも理想の子で。そのまま連れ帰ってしまったなんて」

エリーゼはお金で買われ、そのまま抱かれたのかと思っていた。
でも、初めてと知る前からレオナールは優しく、それ以降もずっと優しさは変わらなかった。
レオナールもまた、最初から選んでいたのに、商品として扱ってしまったことを後悔していたのだ。

「君は僕に人を好きになること、愛することを教えてくれたんだ」

レオナールが彼女を抱き寄せると、エリーゼの目に涙が浮かんだ。

二人は花々に囲まれて、静かに口づけを交わした。
エリーゼが花売りだった日々は、もう遠い過去だ。
今、彼女は愛する人の隣にいる。
そして、二人で育てた花々が、幸せな未来を祝福するように咲き誇っていた。
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