この縁談、謹んでお断りいたします〜身代わりお見合いのはずが、冷徹御曹司の運命の花嫁になりました
 覚悟を決めて送信すると、ほどなくして返信がきた。

 【もちろん構いません。むしろ、その話の続きをぜひ聞かせてください】

 「はぁ!?」

 再び声が出た。しかもさっきより語尾が伸びる。
 結婚願望がないという話の続きとはなんぞや。それでエンドマーク。続きを乞うご期待では決してない。続きが気になる終わり方ではないはずだ。
 むしろあれは、普通なら「ああ、そうですか。ではこのお話はなかったことに」と返されて終わる流れでは?
 スマホを見つめたまま、帆奈美はしばらく固まった。

 (……この人、なんで引かないの?)

 結婚願望ゼロ宣言をされてもなお、続きが聞きたいなんて信じられない。

 【ますますお会いしたくなりました】

 続けて送られてきたメッセージを読んだ瞬間、驚いてスマートフォンを手から落とした。

 「もうっ」

 ゴトッと音を立てたそれを慌てて拾おうすると、脇からぬっと差し出された手が先にスマートフォンを拾い上げた。

 「大丈夫ですか」

 聞き覚えのある低い声に顔を上げる。
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