この縁談、謹んでお断りいたします〜身代わりお見合いのはずが、冷徹御曹司の運命の花嫁になりました
その窮地を救ってくれたのが愛理だ。伝手を辿ってゲットしてくれたのだ。しかもこれまでになくいい席。真っ暗闇の世界に差したひと筋の光、神様仏様愛理様の心境とは、まさにこのことである。
「どういたしまして。喜んでもらえてよかった」
愛理がふふっと笑う。毛先を緩くカールさせた長い髪が肩に落ち、白い肌をいっそう明るく見せていた。整った目鼻立ちは笑うと幼さがのぞくのに、黙っていると上品さが際立つ不思議な魅力がある。
「今度、ちゃんとお礼するね。あ、ここも私の奢りだから、好きなだけ飲んで食べて」
「お礼なんていいから」
「ううん、そうはいかないわ。愛理の頼みごとならなんでも聞いちゃう。あ、私ができる範囲で、だけどね」
「……ほんと?」
小首を傾げる愛理に深く頷く。任せなさいとばかりに自分の胸をトンと叩いた。
興奮が冷めないまま注文を済ませ、昨夜の観劇の話をしていると、店員が料理を運んできた。
「お待たせいたしました」
帆奈美はグリルチキンと雑穀米のワンプレート、愛理は季節野菜のキッシュとスープのセット。もちろん、このあとにはデザートも頼んである。
早速「いただきます」と言って、ふたりでナイフとフォークを手に取った。
焼き目のついたチキンは思ったよりもジューシーで、噛むとほのかなハーブの香りが広がる。
「どういたしまして。喜んでもらえてよかった」
愛理がふふっと笑う。毛先を緩くカールさせた長い髪が肩に落ち、白い肌をいっそう明るく見せていた。整った目鼻立ちは笑うと幼さがのぞくのに、黙っていると上品さが際立つ不思議な魅力がある。
「今度、ちゃんとお礼するね。あ、ここも私の奢りだから、好きなだけ飲んで食べて」
「お礼なんていいから」
「ううん、そうはいかないわ。愛理の頼みごとならなんでも聞いちゃう。あ、私ができる範囲で、だけどね」
「……ほんと?」
小首を傾げる愛理に深く頷く。任せなさいとばかりに自分の胸をトンと叩いた。
興奮が冷めないまま注文を済ませ、昨夜の観劇の話をしていると、店員が料理を運んできた。
「お待たせいたしました」
帆奈美はグリルチキンと雑穀米のワンプレート、愛理は季節野菜のキッシュとスープのセット。もちろん、このあとにはデザートも頼んである。
早速「いただきます」と言って、ふたりでナイフとフォークを手に取った。
焼き目のついたチキンは思ったよりもジューシーで、噛むとほのかなハーブの香りが広がる。