この縁談、謹んでお断りいたします〜身代わりお見合いのはずが、冷徹御曹司の運命の花嫁になりました
言いかけて、はっと口をつぐむ。これ以上言うと、愛理まで巻き込むことになりそうだ。
帆奈美は慌てて言葉を飲み込んだが、宏臣は気にした様子もなく静かにこちらを見ていた。
その落ち着き払った態度が、逆に焦りを煽る。
「……とにかく!」
帆奈美は拳を握りしめた。
「私みたいなのと結婚したら、絶対に後悔します!」
きっぱり言いきる。これだけ言えば、さすがに目が覚めるだろう。
だが宏臣はしばらく黙って帆奈美を見ていたあと、ふっと息を吐いた。困ったように笑っている。
「どうしてそこまで必死に、私に諦めさせようとするんですか」
「そ、それは……!」
答えに詰まる。理由なんて、いくらでもある。身分が違うとか身代わりだったとか、常識的に考えてあり得ないとか。
なのに、いざ言葉にしようとすると喉の奥で絡まって出てこない。
宏臣はそんな帆奈美の様子をしばらく眺めてから、少しだけ身を屈めた。距離が、急に近くなる。
「私は後悔しませんよ」
低い声で囁いた。
「少なくとも、これまでお見合いしてきた誰よりも、あなたといる時間は楽しかった」
帆奈美は慌てて言葉を飲み込んだが、宏臣は気にした様子もなく静かにこちらを見ていた。
その落ち着き払った態度が、逆に焦りを煽る。
「……とにかく!」
帆奈美は拳を握りしめた。
「私みたいなのと結婚したら、絶対に後悔します!」
きっぱり言いきる。これだけ言えば、さすがに目が覚めるだろう。
だが宏臣はしばらく黙って帆奈美を見ていたあと、ふっと息を吐いた。困ったように笑っている。
「どうしてそこまで必死に、私に諦めさせようとするんですか」
「そ、それは……!」
答えに詰まる。理由なんて、いくらでもある。身分が違うとか身代わりだったとか、常識的に考えてあり得ないとか。
なのに、いざ言葉にしようとすると喉の奥で絡まって出てこない。
宏臣はそんな帆奈美の様子をしばらく眺めてから、少しだけ身を屈めた。距離が、急に近くなる。
「私は後悔しませんよ」
低い声で囁いた。
「少なくとも、これまでお見合いしてきた誰よりも、あなたといる時間は楽しかった」