婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】

そんなギル様に背中がゾクゾクとする私は、どうしよどうしよう!と慌てふためいていると、お父様が駆けつけてきた。



お父様が、神様に見えた。



「レイヴン公爵!!なんと素晴らしい身体能力!うちのお転婆リリィを受け止めれるお方は初めてだよ!!なんて素晴らしいんだっ!!」



神様に見えたはずのお父様は、何故かキラキラとした笑顔で彼を見ていてすごく興奮していた。



そ、そうじゃないでしょっ!!お父様っ!!



「いや、侯爵。これぐらいの事、私には容易いですよ」



そう言って、社交界の時によく見かける柔らかく甘い完璧な笑顔をお父様に振り撒いていた。




そして、お父様ににっこりと笑った彼は、私を地面にそっと優しくおろしてくれる。



目の前でお父様とにこやかに話すギル様を見ていると、二面性のある姿に私は前世のモラハラ男の姿が脳裏に浮かぶ。



こういう人が一番やばいんだよね……。
モラハラする人って外面はめっちゃいいの私は知ってるんだからねっ!


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