ただいま緊急で婚約破棄を望んでいます!
 けど、けど! 聖女セイラは『私はもしかして、狙われている!?』と怯えたはずよ!

 有罪!

「……大事故に繋がる話なので、この件は厳重注意だが、特に問題はない。反省文を僕に提出するように」

 クリス様は裁判官のように厳かな口調で、車輪への細工を自白した私へと処分を伝えた。

「ででで、ですが!! 怪我したり、もしかしたら、最悪の場合……セイラ様は死んでしまったかもしれないんですよ?!」

 どう!? これって、決して反省文で済む問題ではないよね?!

 私の必死な訴えを聞いて、クリス様は呆れたように、大きく息をついた。

「なあ……アンネローゼ。未遂の犯罪行為に、どう罪を与えれば良いんだ。君の言っていることは、誰かを殺そうと思いナイフを買ったが、実際には刺してはいない。だが、そう思った事自体が罪なので、牢屋へと入れてくれと言っているようなものだぞ」

「そそそ! それは!」

 確かにそうかも……婚約破棄されるには、まだまだ足りないっていうか。どうしたら良いの!?

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