ただいま緊急で婚約破棄を望んでいます!
「早く……! クリス様、婚約破棄してください!」
必死に言い募る私の叫びに、クリス様はようやく覚悟を決めたかのように、大きく頷いた。
「わかった……私クリストファー・ジェデオンは、ローゼンクイン公爵令嬢アンネローゼとの婚約を破棄する」
その時、私の身体からぶわっと、黒い何かが霧散した。
わ。わわわ! これが、呪い?! というか、間一髪私は命が助かった!?
……良かった! 命が助かったわ!!
やけに響いた時計の音がカチリとして、日をまたいだ。私はほっと安心して、胸を押さえた。
「くくく。良かったな。助かって」
「誰が原因だと思って……その言い方、酷すぎます!」
口元だけ見える彼はてへっと舌を出して、私は怒りのあまり宙に浮く黒衣の魔法使いを引きずり下ろしたい衝動に駆られた。人の命を弄んで、何よ!
それに、私を窮地に追い込んだ悪魔たる彼の立ち回りが、少しだけ不思議だったのだ。
そう……まるで、死にゆく私を助けてくれたような……そんな言動。
「あの、どうして私を助けてくれるようなことを? 呼び出した人の願いを最優先に聞かないんですか?」
必死に言い募る私の叫びに、クリス様はようやく覚悟を決めたかのように、大きく頷いた。
「わかった……私クリストファー・ジェデオンは、ローゼンクイン公爵令嬢アンネローゼとの婚約を破棄する」
その時、私の身体からぶわっと、黒い何かが霧散した。
わ。わわわ! これが、呪い?! というか、間一髪私は命が助かった!?
……良かった! 命が助かったわ!!
やけに響いた時計の音がカチリとして、日をまたいだ。私はほっと安心して、胸を押さえた。
「くくく。良かったな。助かって」
「誰が原因だと思って……その言い方、酷すぎます!」
口元だけ見える彼はてへっと舌を出して、私は怒りのあまり宙に浮く黒衣の魔法使いを引きずり下ろしたい衝動に駆られた。人の命を弄んで、何よ!
それに、私を窮地に追い込んだ悪魔たる彼の立ち回りが、少しだけ不思議だったのだ。
そう……まるで、死にゆく私を助けてくれたような……そんな言動。
「あの、どうして私を助けてくれるようなことを? 呼び出した人の願いを最優先に聞かないんですか?」