あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
「それだけならいいんだが、細かい要望もけっこう上がってくる。できる限り多くの要望を聞きたいとは思っているが」
「……生活相談会を開いてみてはどうでしょう?」

 エルニーナの提案に、コルネリオは首を傾げた。何をするものかピンと来ていないらしい。

「それはありかもね。王都ではやっていたわね。私は直接かかわったことはないけれど」

 ソリンもエルニーナの意見に賛同してくれた。
 王都では、月に一回、王都の住民が困ったことを直接相談できる機会を設けていた。王都を十二の区画にわけ、月ごとに対象の地域を分けて行う形である。
 年に一回は自分の住んでいる地域で相談できるし、急ぐ場合には、他の地域の相談会に参加してもいい。

「領民の方々の困りごとを直接聞いて、必要なところから対処していくんです。実家の領地では父が視察ついでに聞いて回っていましたけど、辺境伯領ではそんなわけにもいかないでしょうし」

 エルニーナの実家は、さほど大きな家ではない。
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