あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
「僕も、王都にいた頃、相談したことがありますよ」

 うなずいたドラヴェンに重ねるように、セヴェロが言う。
 まだ実家で暮らしていた頃、商会の借りていた土地の賃貸料の問題が発生したそうだ。貸主がとんでもない値上げをしてきたのだが、交渉に応じてくれなかったという。それで、王都で開かれていた相談会に王都に戻っていた商会長が相談に行ったそうだ。それについていったとセヴェロは言った。

「俺はいい考えだと思う。コルネリオはどうだ?」
「……やったことはないが、増えている陳情に一気に対応するにはいいかもしれませんな」

 しぶしぶと言った様子で、コルネリオはそう言った。
 こうして一緒に会議をしたとはいえ、王都から来た者達の意見を取り入れるのが面白くないのかもしれない。
 気づかなかったら、どうかしている。辺境伯領の役人達は、エルニーナが着任した当初からよそよそしかった。

(まあ、無理もないとは思うけれど)

 辺境伯領の役人達は、先代辺境伯の頃からこの土地で働いてきた人々だ。
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