あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
 だが、王都からやってきたエルニーナ達とは違い、彼らは試験を受けてその役についたわけではない。先代の辺境伯、それからドラヴェンの言葉だけで任命されている。そこに割り込む形になったのだから、面白くなくて当然だ。

「……それで、我々は何をすれば?」

 コルネリオは、細めた目でエルニーナを見た。
 エルニーナは大きく息を吸い込む。できることなら、うまくやっていきたい。

「相談会の運営は私達が担当します。領民の方々の相談に乗るのは、皆さんの方が適役でしょう。長年この地で暮らしてきた皆さんなら、領民に寄り添えるはずです」

 コルネリオが何も返せずにいる間に、はい、とセヴェロが手を上げた。

「家を探している人とか、仕事を探している人とか……逆に求人を出している人とかいるわけですよね。そのあたりは事前に聞いて回っておくのもいいかも。当日紹介できたなら話が早いでしょ」
「……空き家の一覧はある。ただし、最新の状態に更新されていない」
「更新のお手伝いはできます。辺境伯様、よろしいでしょうか?」

 すかさずソリンが立候補してくれた。コルネリオは、渋い顔のまま続ける。

< 114 / 272 >

この作品をシェア

pagetop