あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する

 外で待っている人々は吹きさらしの風の中だ。
 ドラヴェンは騎士達にテントを立てさせ、中に魔石ストーブを置いて待っている間も暖を取れるようにしていた。
 彼自身は魔石ストーブの熱にあたることもなく、立ったまま避難民達を励ましている。
 魔石ストーブの上ではショウガ湯が作られていて、凍えた身体を温められるようにしていた。

「俺達にも手伝わせてください」
「身体が温まったら、力が出ました。できることは何でもします」

 避難民達の中には、少し休んだことで体力を取り戻した者もいるようだ。いくらでも手が欲しいので、そういった人達には同じ避難民達の世話に回ってもらう。
 皆、互いに助け合い、その日の昼過ぎには、すべての避難民を役所に入れることができた。
 役所の二階、三階にはいくつかの部屋がある。そのうち二部屋は、病人を隔離しておく部屋となった。
 ベッドはないが、食料を入れていた木箱を並べ、その上に布団を敷いてベッド替わりにしている。
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