あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
雪の中、手紙のやりとりはできないが、短時間の会話が可能な魔道具は用意されている。領境にある街とは、その魔道具でやり取りをしたようだ。
「……街道の封鎖は解除されませんね」
「隣の領地で止まっているからな。今解除されたところで、商人達はここまでは来られない」
アルジェンタ商会の商人達は、雪の中を移動するのには慣れていない。今、街道の封鎖が解除されても、途中で遭難しかねないから、来ないそうだ。
「そこで、だ。領境、封鎖されている地点まで俺が商品を取りに行く」
「……え?」
続く言葉に、思わずエルニーナの口から、そんな言葉が漏れた。
今のは、聞き間違いだろうか。
部屋に集まっている人達の方に目を向けるが、皆、同じように困惑の表情だ。聞き間違いではなかったらしい。
「ですが、旦那様自ら行くというのは……」
この場に呼ばれていたジャイルが、やんわりと口を挟んだ。それはそうだろう。辺境伯自ら、この雪の中出かけていくなんてありえない。
「……街道の封鎖は解除されませんね」
「隣の領地で止まっているからな。今解除されたところで、商人達はここまでは来られない」
アルジェンタ商会の商人達は、雪の中を移動するのには慣れていない。今、街道の封鎖が解除されても、途中で遭難しかねないから、来ないそうだ。
「そこで、だ。領境、封鎖されている地点まで俺が商品を取りに行く」
「……え?」
続く言葉に、思わずエルニーナの口から、そんな言葉が漏れた。
今のは、聞き間違いだろうか。
部屋に集まっている人達の方に目を向けるが、皆、同じように困惑の表情だ。聞き間違いではなかったらしい。
「ですが、旦那様自ら行くというのは……」
この場に呼ばれていたジャイルが、やんわりと口を挟んだ。それはそうだろう。辺境伯自ら、この雪の中出かけていくなんてありえない。