あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
冬の間に降り積もった雪がほぼ溶けかけた頃だった。まだ寒い日が続くが、街道は乾いていて移動には問題ないと判断したようだ。
「エルニーナ・ヴァレスク男爵令嬢、ここでの仕事はきちんとやっているのか?」
迎えに出たエルニーナに、ステファノは王都にいた頃とまったく変わりのない言葉を投げつけてきた。
ステファノの服装は、長旅をしてきたとは思えないほどぴしっとしていた。ズボンの折り目はしっかりとつけられているし、白い手袋には染み一つない。
この地に到着した時にはよれよれだったエルニーナとは大違いだ。もっとも、乗合馬車を乗り継いできたエルニーナとは違い、ステファノは侯爵家の馬車を使って直行である。道中の宿も、過ごしやすい高級宿を使ったに違いない。
「王都からの長旅は大変だっただろう。まずは、休んでくれ」
ドラヴェンも辺境伯領の領主として出迎えたが、ステファノはドラヴェンに対して敬意を払うつもりはないらしい。
「歓待を受けている時間が惜しい。すぐに監査を始める」
「エルニーナ・ヴァレスク男爵令嬢、ここでの仕事はきちんとやっているのか?」
迎えに出たエルニーナに、ステファノは王都にいた頃とまったく変わりのない言葉を投げつけてきた。
ステファノの服装は、長旅をしてきたとは思えないほどぴしっとしていた。ズボンの折り目はしっかりとつけられているし、白い手袋には染み一つない。
この地に到着した時にはよれよれだったエルニーナとは大違いだ。もっとも、乗合馬車を乗り継いできたエルニーナとは違い、ステファノは侯爵家の馬車を使って直行である。道中の宿も、過ごしやすい高級宿を使ったに違いない。
「王都からの長旅は大変だっただろう。まずは、休んでくれ」
ドラヴェンも辺境伯領の領主として出迎えたが、ステファノはドラヴェンに対して敬意を払うつもりはないらしい。
「歓待を受けている時間が惜しい。すぐに監査を始める」