あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
ステファノが指さしたのは、ドラヴェンの署名がないままになっていたページだ。エルニーナは青ざめた。
「そ、それは……」
「君が、食料を持ち出し、売り払って小遣い稼ぎをしたのではないかね?」
「違います!」
うっかりしていた。
今のステファノの発言は、言いがかりではなかった。
避難民達に配給している食料品は、倉庫から持ち出したもの。どの箱に収められている食料をどれだけ持ち出したのかは、毎回きちんと記録を取っている。
いつもなら、最終的には夜ドラヴェンに確認してもらい、きちんと彼が確認したという署名を貰っていた。
だが、食料品が足りなくなりそうだとなった時――ドラヴェン自ら出かけて行ったことがある。一泊で戻ってくるはずが二泊になった。
雪の中出かけて行った彼を案じていて、仕事がおろそかになった。戻ってきて、通常業務に戻ってからも、彼の署名を貰うのを失念していた。
(……私の失敗だ)
本来なら、帰ってきたその夜に彼の署名をもらうべきだったのだ。
「そちらは、私の過ちです。本来でしたら、辺境伯様の署名をいただくべきでした」
「君が構築したシステムだと思うのだがね」
「そ、それは……」
「君が、食料を持ち出し、売り払って小遣い稼ぎをしたのではないかね?」
「違います!」
うっかりしていた。
今のステファノの発言は、言いがかりではなかった。
避難民達に配給している食料品は、倉庫から持ち出したもの。どの箱に収められている食料をどれだけ持ち出したのかは、毎回きちんと記録を取っている。
いつもなら、最終的には夜ドラヴェンに確認してもらい、きちんと彼が確認したという署名を貰っていた。
だが、食料品が足りなくなりそうだとなった時――ドラヴェン自ら出かけて行ったことがある。一泊で戻ってくるはずが二泊になった。
雪の中出かけて行った彼を案じていて、仕事がおろそかになった。戻ってきて、通常業務に戻ってからも、彼の署名を貰うのを失念していた。
(……私の失敗だ)
本来なら、帰ってきたその夜に彼の署名をもらうべきだったのだ。
「そちらは、私の過ちです。本来でしたら、辺境伯様の署名をいただくべきでした」
「君が構築したシステムだと思うのだがね」