あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
とりあえず、きちんと管理しようという方にばかり頭がいっていて、書類の形式までは頭から抜け落ちていた。報告書の形式は整えたが、台帳までは気にしていなかった。
たしかに、昨年、王宮で使っている形式を全国で使うようにという通達はあった。だが、すぐには対応できないだろうと準備期間も用意されていた。
今はまだその準備期間だから、そこまで言われねばならないほどのことでもないのに。
「まったく。監査がしにくいように、わざわざ違う形式を用いているのではないか?」
「そんなことはないです!」
セヴェロは反論しようとしたけれど、ステファノは手を振ってその反論を押しとどめた。
「とにかく、我々が見慣れた形式とずれているために、物資を誤魔化していたとしても確認のしようがない。いったん、倉庫からの持ち出しを禁止させてもらうぞ」
「待ってください! そんなことをされたら、避難民の方が飢えてしまいます!」
元の居住地域に戻っていった避難民もいるが、まだ役所の上に残っている者もいる。彼らの食料は、辺境伯領の倉庫に保管されたものだ。
たしかに、昨年、王宮で使っている形式を全国で使うようにという通達はあった。だが、すぐには対応できないだろうと準備期間も用意されていた。
今はまだその準備期間だから、そこまで言われねばならないほどのことでもないのに。
「まったく。監査がしにくいように、わざわざ違う形式を用いているのではないか?」
「そんなことはないです!」
セヴェロは反論しようとしたけれど、ステファノは手を振ってその反論を押しとどめた。
「とにかく、我々が見慣れた形式とずれているために、物資を誤魔化していたとしても確認のしようがない。いったん、倉庫からの持ち出しを禁止させてもらうぞ」
「待ってください! そんなことをされたら、避難民の方が飢えてしまいます!」
元の居住地域に戻っていった避難民もいるが、まだ役所の上に残っている者もいる。彼らの食料は、辺境伯領の倉庫に保管されたものだ。