あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
 ドラヴェンが、エルニーナを責めないのが心苦しくてしかたない。

「……わざわざこっちに来るなんて、王家に対する反乱の準備かって言われたわ。私ごときが、王家を倒せるはずないでしょうに」

 ソリンにまで、ステファノは言いたい放題だったようだ。ソリンの目はつり上がっている。

「……それはともかく、だ。まずは、配給をどうするかを考えないとだな。案はあるか」

 倉庫からの物資の出し入れを禁じられてしまったら、避難民達の食事を用意できない。まだ、屋敷に残っている人もいる。

「全員分を、買ってくるってわけにもいかないですよね……」
「費用は辺境伯家の予備費から出せるが、町の商店から品物が消えてしまうかもしれないな」

 費用が用意できたとしても、商店から商品をかき集めることになってしまう。街の人達が日々の食事に事欠くようになっては別の問題を発生させることになる。

「準備しておきました。騎士団の方に協力していただけるのなら、朝一番で買い物に行ってもらえれば、明後日の分ぐらいまでは食料を集められそうです。」
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