あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
 セヴェロの指摘も当然だ。実際、あの場でもそう言われている。
 静かに話を聞いていたコルネリオがそっと手を上げた。

「それでしたら、辺境伯家が例外を許されていると証明できればよろしいのではないでしょうか」
「例外?」
「もともと、辺境伯家は王弟が建てた家です。そのため、他の貴族よりも様々な特権を与えられております――それを悪用するのはよろしくありませんが、今回の監査に関してはその特権を理由とすればよろしいかと」

 問題を先送りにするわけではない。ステファノの指摘通り、王国の正式な書類の形式に合わせるのは準備期間のうちに行えばいい。
 辺境伯家の人達も、セヴェロの構築したシステムに慣れてきて、きちんと台帳に記録するようになった。ここで書類の形式を変えるのもありかもしれない。

「セヴェロ殿がこちらに来てからの台帳も、必要であれば王国の形式に合わせて修正いたしましょう。その手間は発生しますが――」
「コルネリオ、そうできればありがたいが、根拠はあるのか?」

 コルネリオはうなずいた。

「それなら、古い書類を確認すればいいわね……見たような気もするの。私に任せてもらえないかしら」

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