あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
 大きく伸びをしている。ついでのように首をポキポキ鳴らしていた。貴族令嬢らしさが、完全に消え失せている。

「いいね、賛成! 僕もちょうどエールが呑みたいって思ってたんだよ」

 セヴェロも、ソリンに賛成のようだ。

「私も、ワインをいただきましょうかな。老体にはこたえる一週間でしたよ」

 と言ったコルネリオは、疲れなんてまったく感じさせない、いい笑顔だ。

「エルニーナも行くでしょ?」
「ええ」

 ステファノの滞在中、エルニーナがずっと気を張っていたのも事実。久しぶりに皆と楽しい時間を過ごすのも悪くはない。

「辺境伯様も、行くでしょう? あ、私、皆にも声をかけてきまーす!」

 ついでのようにドラヴェンに誘いをかけたソリンは、役人達が仕事をしている役所の方へと走っていく。

「じゃあ、僕達は先に行って席とっときます。エルニーナ嬢はまだ仕事があるみたいだし」
「やれやれ、役所を閉めてきます。鍵を持っているのは俺だけですので」

 セヴェロが走っていき、こちらに向かって一礼したコルネリオは、ソリンに続いて役所の方に向かう。

「エルニーナ嬢……視察の間、よく対応してくれた」
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