あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
「血は止まっています。俺の手当はあとでいい」
騎士のために椅子を用意し、身体を温める飲み物を用意する間も、エルニーナの顔色は悪かった。ドラヴェンと騎士が話をしているのを、すぐ側でじっと聞いている。
「……話せる限りでいい。どのあたりにいる?」
「俺……私が離れた時には、このあたりに魔物がいました。ですが、気が立っていて、こちらの町の方に進んでいるようです」
地図の上の一点を抑えた指が、そのまま北にある町の方へと滑らされる。本来、ヤーゴット伯爵領内で終わるはずだった魔物討伐が、辺境伯領にまでなだれ込んでいるようだ。
「わかった。第一分隊、第三分隊に連絡。魔物を討伐させろ」
「はいっ!」
ドラヴェンの指示を受けた騎士が駆け出していく。辺境伯領の何か所かに分隊が駐留している。そこからの方が、ヤーゴット伯爵領から溢れてくる魔物に対応するのにはいい。
「すぐに俺達も出る。支度をさせろ」
副騎士団長に向かってそう命じると、副騎士団長もまた頭を下げてから大股に部屋を出て行った。
騎士のために椅子を用意し、身体を温める飲み物を用意する間も、エルニーナの顔色は悪かった。ドラヴェンと騎士が話をしているのを、すぐ側でじっと聞いている。
「……話せる限りでいい。どのあたりにいる?」
「俺……私が離れた時には、このあたりに魔物がいました。ですが、気が立っていて、こちらの町の方に進んでいるようです」
地図の上の一点を抑えた指が、そのまま北にある町の方へと滑らされる。本来、ヤーゴット伯爵領内で終わるはずだった魔物討伐が、辺境伯領にまでなだれ込んでいるようだ。
「わかった。第一分隊、第三分隊に連絡。魔物を討伐させろ」
「はいっ!」
ドラヴェンの指示を受けた騎士が駆け出していく。辺境伯領の何か所かに分隊が駐留している。そこからの方が、ヤーゴット伯爵領から溢れてくる魔物に対応するのにはいい。
「すぐに俺達も出る。支度をさせろ」
副騎士団長に向かってそう命じると、副騎士団長もまた頭を下げてから大股に部屋を出て行った。