あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
 思いもしなかった言葉に、エルニーナは目を見開いた。

「兄が事情を聞きたいというのなら、俺も行って事情を説明すべきだろう」

 その言葉に込められた強さに、エルニーナは唇を震わせた。
 泣いてはいけない。泣いたら、彼に心配をかける。

「……ありがとうございます」

 かろうじてそれだけを口にして、深く頭を下げた。
 ジャイルが、気まずそうに目をそらした。彼にしては珍しく、何も口を挟まなかったのは、見なかったことにしたらしい。


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