あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
「進言しておきます。魔石ランプは、明日にでも領地の職人に発注いたしましょう」

 辺境伯に確認を取らなくていいのだろうか。その疑問はしっかり顔に浮かんでいたらしい。笑ったジャイルは説明してくれた。

「今回は、権限を与えられておりますので。予算も充分に用意しております」

 辺境伯は吝(りん)嗇(しょく)ではないらしい。となれば、買い換えた方がいいものはどんどん買い換えていこう。
 五人もいれば、木箱の整理もさくさくと進む。
 一人は倉庫の中で、エルニーナやジャイルの代わりに箱を下ろしたり、釘の打たれている箱を開けてもらったりする。
 残る四人は、箱を指定の場所に移動したり、廃棄する品を廃棄場所に運んでもらうのが仕事だ。箱の中身を入れ替えるのも彼らにお願いする。

「申し訳ございません。もっと早くに手をつけるべきでした」
「いえ、辺境伯様もお忙しいでしょうし……次、行きましょう」

 次々に蓋を開けては中身を確認する。
 大半はもう使い物にならないから処分。
 何を捨てたのか、どこに移動させたのか。あとでドラヴェンに報告書を出さねばならないから、記録はしっかりとつけておく。
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