あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
第一章
「ああもう信じられない!」
友人のソリンがテーブルの上に突っ伏すのを見て、エルニーナは苦笑いした。
エルニーナもソリンも男爵家の娘だ。
家はさほど裕福でもないし、いつまでも娘を養っておけるわけでもない。
エルニーナもソリンも、親の決めた相手に嫁ぐよりは自分の力を試してみたいと王宮で文官として働くことを選んだ二人だ。
働く人達の人事を担当する部門に所属している二人は、こうして一緒に昼食を取ることも多い。今ふたりが向かい合っているのも、王宮で働く者達が食事をとるために使われる食堂だ。
「しかたないわよ、私達には発言力はないんだし」
エルニーナがソリンほど怒りを覚えていないのは、この王宮での力関係にすっかり諦めてしまっているからだった。
職場では、年齢が上の方が仕事をよく知っているとしてほとんどの人が二人よりも上の立場になる。
王宮で働く以上、貴族としての爵位も物を言う。そういう意味では男爵家は一番下だ。
男爵家の娘でありつつ王宮で働くエルニーナ達は、文官の中で最下層に位置付けられている。
友人のソリンがテーブルの上に突っ伏すのを見て、エルニーナは苦笑いした。
エルニーナもソリンも男爵家の娘だ。
家はさほど裕福でもないし、いつまでも娘を養っておけるわけでもない。
エルニーナもソリンも、親の決めた相手に嫁ぐよりは自分の力を試してみたいと王宮で文官として働くことを選んだ二人だ。
働く人達の人事を担当する部門に所属している二人は、こうして一緒に昼食を取ることも多い。今ふたりが向かい合っているのも、王宮で働く者達が食事をとるために使われる食堂だ。
「しかたないわよ、私達には発言力はないんだし」
エルニーナがソリンほど怒りを覚えていないのは、この王宮での力関係にすっかり諦めてしまっているからだった。
職場では、年齢が上の方が仕事をよく知っているとしてほとんどの人が二人よりも上の立場になる。
王宮で働く以上、貴族としての爵位も物を言う。そういう意味では男爵家は一番下だ。
男爵家の娘でありつつ王宮で働くエルニーナ達は、文官の中で最下層に位置付けられている。