あなたは王の器じゃありません 文官令嬢、辺境の地でその才を発揮する
王都で働いていた頃は、人材を各部署に配置していく人事課にいた。だから、倉庫の管理に向いている人も何人も見てきた。
辺境伯領に来てからは、人事はエルニーナの仕事ではないので、勝手に人の能力を見ないようにしている。
あの人とか、あの人とか、あの人が来てくれてもよかった。なんて、言っても始まらないのだけれど。
「あの、すみません」
声をかけられて、エルニーナは倉庫の入り口に目をやった。
茶色の髪に琥(こ)珀(はく)色の目。辺境伯領の男性達と比較すると一回り小柄に見えるが、背が高く肩幅もしっかりとしている。辺境伯領の男性は、大柄な人が多いのだ。
大きな旅行鞄を足元に置いた彼は、エルニーナを見ていた。
「……セヴェロさん?」
「やっぱり、エルニーナさんだ」
セヴェロ・アルジェンタ。王宮で働いている文官だ。
商家の息子で、エルニーナとは部署は違ったが、食堂で何度か顔を合わせたことがある。
(この人、外交部署に配属されていたけれど、本当は……倉庫の管理とかが向いていたのよね)
辺境伯領に来てからは、人事はエルニーナの仕事ではないので、勝手に人の能力を見ないようにしている。
あの人とか、あの人とか、あの人が来てくれてもよかった。なんて、言っても始まらないのだけれど。
「あの、すみません」
声をかけられて、エルニーナは倉庫の入り口に目をやった。
茶色の髪に琥(こ)珀(はく)色の目。辺境伯領の男性達と比較すると一回り小柄に見えるが、背が高く肩幅もしっかりとしている。辺境伯領の男性は、大柄な人が多いのだ。
大きな旅行鞄を足元に置いた彼は、エルニーナを見ていた。
「……セヴェロさん?」
「やっぱり、エルニーナさんだ」
セヴェロ・アルジェンタ。王宮で働いている文官だ。
商家の息子で、エルニーナとは部署は違ったが、食堂で何度か顔を合わせたことがある。
(この人、外交部署に配属されていたけれど、本当は……倉庫の管理とかが向いていたのよね)