約束の続きをもう一度~再会した御曹司の彼は、娘ごと私を甘やかして離しません~
和葉は申し訳なさそうに視線を伏せた。
「でも、本当にそこまでしてもらうわけには……」
そう遠慮しても湊は困ったように笑うだけだ。
「気にしなくていい。今日は俺が付き合ってもらってるんだから」
穏やかな口調は昔と変わらず有無を言わせない優しさがある。
これ以上断っても、きっと彼は引かない。
和葉は小さく息をつくと照れくさそうに微笑んだ。
「……ありがとう」
そのやり取りの横で詩音がふいに目を輝かせた。
「あっ! ママ、みて! あれ! しおんもたべたい!」
そう興奮気味に言いながら指差した先では、同じくらいの年頃の子供が大きなクレープを頬張っていた。
湊はその様子を見てくすりと笑い、
「ちょうどいいし、少し休憩しようか。フードコートに行こう」
その提案で三人はフードコートへ向かうことに。
そんな中、歩き出そうとした和葉の手から湊はごく自然な仕草で荷物を受け取る。
「あっ、大丈夫。自分で持つから」
慌てて手を伸ばす和葉だったけれど湊は軽く笑って首を横に振った。
「こういうのは男の仕事。それよりも和葉は詩音ちゃんと手を繋いであげな」
さらりと言われ和葉は返す言葉を失う。
(……湊さんは、昔からこうだったよね……いつだって当たり前のように気遣ってくれる……)
そんな変わらない優しさに和葉の胸の奥が小さく熱を帯びていた。
フードコートに着くと運良く空席を見つけ、湊は荷物を置きながら詩音へ微笑みかけた。
「詩音ちゃん、一緒に買いに行こうか」
「うん!」
その言葉に詩音は嬉しそうに頷く。
「和葉はここで待ってて」
「えっ、でも……」
「すぐ戻るから」
そう言って詩音の手を取ると、店へ向かって歩いて行った。
それから暫くして戻ってきた詩音は満面の笑みを浮かべながら駆け寄ってくる。
「ママみて! おにーちゃんがどっちもかってくれた!」
両手にはアイスクリームとクレープが握られていて、欲しかったものを両方手に入れた詩音はご満悦の様子。
「もう、そんなに食べきれないのに欲張って……」
和葉は苦笑しながら詩音の頭を撫で、それから湊へ頭を下げる。
「ごめんなさい。詩音が我が儘ばかり言って……」
「これくらい、我が儘のうちに入らないよ。好きなものを食べたいって思うのは当たり前だろ?」
優しく笑うと湊は紙カップを一つ差し出した。
「はい。和葉はカフェラテ」
「あ……ありがとう。いくらだった?」
「だから、金のことは気にするなって」
あっさりと言い切ると詩音の方へ視線を向け、
「ほら、そんなことより詩音ちゃんを座らせてあげな」
「でも……」
思わず口にしかけた言葉を和葉は飲み込む。
ここで遠慮を重ねても湊は決して折れない。
それなら素直にこの厚意を受け取る方がいい。
これまでのことも踏まえてそう考えた和葉はふっと表情を和らげると小さく笑った。
「……ありがとう」
そして詩音を椅子へ座らせると自分も腰を下ろす。
和葉に笑顔を向けられた湊はそれだけで満足で、嬉しそうに微笑みながら席に着き、アイスとクレープを交互に頬張って無邪気にはしゃぐ詩音を眺めながら三人は穏やかなひとときを過ごしていった。
「でも、本当にそこまでしてもらうわけには……」
そう遠慮しても湊は困ったように笑うだけだ。
「気にしなくていい。今日は俺が付き合ってもらってるんだから」
穏やかな口調は昔と変わらず有無を言わせない優しさがある。
これ以上断っても、きっと彼は引かない。
和葉は小さく息をつくと照れくさそうに微笑んだ。
「……ありがとう」
そのやり取りの横で詩音がふいに目を輝かせた。
「あっ! ママ、みて! あれ! しおんもたべたい!」
そう興奮気味に言いながら指差した先では、同じくらいの年頃の子供が大きなクレープを頬張っていた。
湊はその様子を見てくすりと笑い、
「ちょうどいいし、少し休憩しようか。フードコートに行こう」
その提案で三人はフードコートへ向かうことに。
そんな中、歩き出そうとした和葉の手から湊はごく自然な仕草で荷物を受け取る。
「あっ、大丈夫。自分で持つから」
慌てて手を伸ばす和葉だったけれど湊は軽く笑って首を横に振った。
「こういうのは男の仕事。それよりも和葉は詩音ちゃんと手を繋いであげな」
さらりと言われ和葉は返す言葉を失う。
(……湊さんは、昔からこうだったよね……いつだって当たり前のように気遣ってくれる……)
そんな変わらない優しさに和葉の胸の奥が小さく熱を帯びていた。
フードコートに着くと運良く空席を見つけ、湊は荷物を置きながら詩音へ微笑みかけた。
「詩音ちゃん、一緒に買いに行こうか」
「うん!」
その言葉に詩音は嬉しそうに頷く。
「和葉はここで待ってて」
「えっ、でも……」
「すぐ戻るから」
そう言って詩音の手を取ると、店へ向かって歩いて行った。
それから暫くして戻ってきた詩音は満面の笑みを浮かべながら駆け寄ってくる。
「ママみて! おにーちゃんがどっちもかってくれた!」
両手にはアイスクリームとクレープが握られていて、欲しかったものを両方手に入れた詩音はご満悦の様子。
「もう、そんなに食べきれないのに欲張って……」
和葉は苦笑しながら詩音の頭を撫で、それから湊へ頭を下げる。
「ごめんなさい。詩音が我が儘ばかり言って……」
「これくらい、我が儘のうちに入らないよ。好きなものを食べたいって思うのは当たり前だろ?」
優しく笑うと湊は紙カップを一つ差し出した。
「はい。和葉はカフェラテ」
「あ……ありがとう。いくらだった?」
「だから、金のことは気にするなって」
あっさりと言い切ると詩音の方へ視線を向け、
「ほら、そんなことより詩音ちゃんを座らせてあげな」
「でも……」
思わず口にしかけた言葉を和葉は飲み込む。
ここで遠慮を重ねても湊は決して折れない。
それなら素直にこの厚意を受け取る方がいい。
これまでのことも踏まえてそう考えた和葉はふっと表情を和らげると小さく笑った。
「……ありがとう」
そして詩音を椅子へ座らせると自分も腰を下ろす。
和葉に笑顔を向けられた湊はそれだけで満足で、嬉しそうに微笑みながら席に着き、アイスとクレープを交互に頬張って無邪気にはしゃぐ詩音を眺めながら三人は穏やかなひとときを過ごしていった。