追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
「隣、いいか」

レオンだった。

「好きにして。」

私は短く答える。

レオンは遠慮がちでもなく、自然な動きで私の隣に腰を下ろした。

距離が近い。

けれど、不思議と嫌にはならなかった。

しばらく沈黙が続く。

暖炉の音だけが間を埋める。

「外部の人間が来たな」

レオンがぽつりと言う。

「ええ」

「思ったより早い」

「悪くないわ」

私は膝の上に帳簿を広げたまま答える。

レオンはちらりとそれを見る。

「まだやってるのか」

「今日の分の整理よ」

「休めと言っただろ」

「言われた覚えはないわ」

「言った」

「覚えてないわよ」

「厄介な頭だな」

「よく言われるわ」

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