追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
「勘違いしないで」

「何を?」

「面倒を見てるのは、あなたが倒れられると私まで困るから」

「そういうことにしておく」

また、それだ。

私はじろりと睨む。

「その台詞、好きね」

「便利だからな」

「腹が立つわ」

「知ってる」

暖炉の火が、ぱちりと弾けた。

その音に紛れるように、レオンは小さく笑う。

その笑顔を見て、私もほんの少しだけ肩の力を抜いた。

静かな夜だった。

けれど、その静けさはもう寂しいものではなかった。

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