追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
「見てもいいか?」

「別にいいけど」

紙を差し出す。

レオンは一枚一枚、真剣な表情で読み始めた。

しばらくして。

「……すごいな」

ぽつりと呟く。

「何が?」

「全部現実的だ」

彼は紙を軽く叩いた。

「無茶な理想論じゃない。

人手も季節も計算に入ってる」

私は肩をすくめる。

「できない計画を立てても意味がないもの」

「君は、本当に元王女なんだな」

「……そうね」

少しだけ胸が痛む。

もう王女ではない。

それでも、王女として学んだことは、まだ自分の中に残っている。

それを、この小さな村のために使えるなら。

追放にも、少しは意味があったのかもしれない。

そんなことを、ほんの少しだけ思った。

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