追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
私が呼びかけても、ここまで人は集まらなかっただろう。

「エレノアさん!」

ミリアが小声で言う。

「頑張ってください!」

「……できるだけ」

私は小さく頷いた。

「それじゃあ皆さん!」

ミリアが元気よく前へ出る。

「今日はエレノアさんがお話があります!」

ぱちぱち、と拍手が起こる。

……拍手?

私は一瞬だけ固まった。

拍手されるようなことは何もしていない。

戸惑いながら前へ出る。

村人たちの視線が集まった。

王宮で何百人もの貴族を前に話したことなんて何度もあった。

それなのに。

今のほうが、ずっと緊張する。

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