追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
次々に声が上がり、私は目を瞬かせた。

……断られない。

むしろ、皆やる気になっている。

「ほら!」

隣でミリアが小声で囁く。

「言ったじゃないですか!」

「……」

「エレノアさん、人望ありますって!」

私は小さく首を振る。

「違うわ」

「え?」

私は集まった村人たちを見る。

「人望があるのは、この村の人たちよ」

困っている人を見れば手を貸す。

誰かが声を上げれば耳を傾ける。

そんな人たちだからこそ、この村は厳しい冬を越えてきたのだ。

私は少しだけ口元を緩める。

「……ありがとう」

その言葉に、村人たちは少し驚いたような顔をした。

次の瞬間、

誰からともなく拍手が起こる。

その拍手は次第に大きくなり、集会所いっぱいに広がっていった。

エレノアは少しだけ居心地悪そうに視線を逸らす。

褒められることには、まだ慣れそうになかった。

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