追放先で再会した初恋の男は、罪深い私を愛し続ける 〜断罪令嬢エリザベートの初恋回帰〜

双子

翌朝、ただ待つことがもどかしく手持ち無沙汰になったため、平屋周辺の土の状態を確認していると賑やかな声が聞こえてきた。

子供の声だった。

「見てほら、似てる!」
「ほんとだ~、似てるねぇ」

茶色い小さな頭が二つ、弾むように揺れてこちらに向かってくる。
エリザベートが彼らの顔をはっきりと認識できるようになる頃には、二人は駆けだしていた。

「「おはよー」」

目の前に来て勢いよく挨拶をする二人に、エリザベートは膝を折り視線を合わせた。

「おはよう、二人とも元気な声ね。村から来たのかしら?」

二人が現れた方角を視線で辿ったが、他に人の気配はない。
村からは距離があるが二人だけでここまで来たのだろうか。

まだ幼い彼らは双子のようで顔が瓜二つだった。
一人は髪を結っていて、もう一人は短く切り揃えられている。

「あのね、ベリルが今日来れないから代わりに来たの」
女の子の方がハキハキと答え、男の子の方は少し顔を赤らめながらもじもじと言う。

「ちゃんと飯くってるか聞いてこいって……」
「ねぇ、遊んでいっていい?エリーも絵本読める?」

男の子の言葉を遮るように、女の子の方が興奮気味に鞄から鍵を取り出す。

「えぇ、読めるわ。その鍵は絵本と関係あるようね」
「うん。あっちのお家にね、沢山あるから読んでほしいの。入っていいってベリルが言ってたから行こっ!」

ベリルが遣わせたらしい双子は平屋の近くに建つ邸を指さした。

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