追放先で再会した初恋の男は、罪深い私を愛し続ける 〜断罪令嬢エリザベートの初恋回帰〜
それは辺境伯に所有権のある建物で、これまではルーメンという魔法使いが研究所として利用していたものだ。
妹はその魔法使いと出会い、そして変わった。
彼らが過ごしたであろう建物に全く興味がないわけでなかったが、こんな機会でもない限り足を踏み入れることもないだろう。
「そうなのね。じゃあ、先に二人のお名前を聞いてもいいかしら?」
「ティアだよ。こっちはロマ」
女の子は丸い瞳に弧を描き眩いばかりの笑みを浮かべ答えた。
「お姉ちゃんはエリーでしょ?ベリルが言ってた」
「えぇ。エリザベートだからエリーって呼ばれるの」
どうやらベリルは呼びやすさを重視したのか二人に愛称で紹介していたらしい。
ふと、ロマと紹介された男の子が遠慮気味にエリザベートを見つめながらぼそりと告げた。
「ヒストリアと似てるけど、ちょっとちがう……」
突然妹の名前が出てきて、僅かにエリザベートは目を見開いた。
この双子達とも妹は関わっていたのだと知って驚いたのだ。
小さな子供が苦手だった妹はどのようにして接していたのだろう。
「ねぇねぇ、早く行こうよ!あそこのお家すごいんだよ!」
ティアは人懐こくエリザベートの腕を引いた。
立ち上がるよう急かして促すので思わず笑みが零れるが、しかしこの子達はベリルと一体どういう関係なのだろう。
幼い子供の止めどない勢いに流されエリザベートは歩き出す。
「エリーのお膝乗ってもいい?」
「ぼ、僕も!」
邸の中は持ち主らの性格を表しているのか、機能的な造りだった。
今は使われていないこの邸は、薬草らしきハーブの類の匂いが溜まっており、作業場のような部屋には空の瓶やまだ中に乾燥した草木の根などが保存されている。
ティアとロマの二人に促され最後に落ち着いた場所は暖炉のある部屋だった。
双子は柔らかな長椅子に腰掛けて何度か身体を弾ませて楽んだあと、本棚から数冊取り出しエリザベートに読んでくれとせがむ。
エリザベートは小さな子が好きだ。
混じり気のない無垢な存在は希望があっていい。
双子が望むだけ絵本をよみ一日を過ごした。
気づけば随分と時間が経っており、日は傾き始めていた。
妹はその魔法使いと出会い、そして変わった。
彼らが過ごしたであろう建物に全く興味がないわけでなかったが、こんな機会でもない限り足を踏み入れることもないだろう。
「そうなのね。じゃあ、先に二人のお名前を聞いてもいいかしら?」
「ティアだよ。こっちはロマ」
女の子は丸い瞳に弧を描き眩いばかりの笑みを浮かべ答えた。
「お姉ちゃんはエリーでしょ?ベリルが言ってた」
「えぇ。エリザベートだからエリーって呼ばれるの」
どうやらベリルは呼びやすさを重視したのか二人に愛称で紹介していたらしい。
ふと、ロマと紹介された男の子が遠慮気味にエリザベートを見つめながらぼそりと告げた。
「ヒストリアと似てるけど、ちょっとちがう……」
突然妹の名前が出てきて、僅かにエリザベートは目を見開いた。
この双子達とも妹は関わっていたのだと知って驚いたのだ。
小さな子供が苦手だった妹はどのようにして接していたのだろう。
「ねぇねぇ、早く行こうよ!あそこのお家すごいんだよ!」
ティアは人懐こくエリザベートの腕を引いた。
立ち上がるよう急かして促すので思わず笑みが零れるが、しかしこの子達はベリルと一体どういう関係なのだろう。
幼い子供の止めどない勢いに流されエリザベートは歩き出す。
「エリーのお膝乗ってもいい?」
「ぼ、僕も!」
邸の中は持ち主らの性格を表しているのか、機能的な造りだった。
今は使われていないこの邸は、薬草らしきハーブの類の匂いが溜まっており、作業場のような部屋には空の瓶やまだ中に乾燥した草木の根などが保存されている。
ティアとロマの二人に促され最後に落ち着いた場所は暖炉のある部屋だった。
双子は柔らかな長椅子に腰掛けて何度か身体を弾ませて楽んだあと、本棚から数冊取り出しエリザベートに読んでくれとせがむ。
エリザベートは小さな子が好きだ。
混じり気のない無垢な存在は希望があっていい。
双子が望むだけ絵本をよみ一日を過ごした。
気づけば随分と時間が経っており、日は傾き始めていた。