追放先で再会した初恋の男は、罪深い私を愛し続ける 〜断罪令嬢エリザベートの初恋回帰〜
エリザベートは夕食を振舞うと提案したが、二人が断ったため村まで送り届けることにした。
「ボラフ亭のばーちゃんが作ってくれるから大丈夫だよ!」
ロマはすっかりエリザベートに慣れて上機嫌で手を繋いでいる。
当然、反対の手はティアと繋がっており、双子に挟まれ小さな歩幅に合わせ歩いていた。
「昨日食べたやつがいいね」
「同じのかなぁ」
「いつもボラフ亭でご飯を食べてるの?」
エリザベートが問えば二人は大きく首を振った。
ボラフ亭といえば昨日ベリルに声をかけてきた女性が出てきた店だ。
「いつもはベリルが作るよねぇ」
「まぁまぁの味だよね。ベリルがお仕事のときは、お店で食べるの」
双子の口ぶりに、まさか結婚しているのかと内心驚いていた。
エリザベートは二十三だが、ベリルが二歳ほど年上だ。
結婚して子供がいてもおかしくない。
だが一般的に実の父を呼び捨てにするものなのだろうか。
「一緒に暮らしているの?」
気付けば子供相手に探るような質問をしてしまっていた。
「そうだよ!エリーもうちに住んだらいいのに」
ロマが繋いだ手に腕を絡めるように寄ってきて言う。
「そしたらもっと絵本読んでもらえるのにね~」
ティアまで楽しそうに言うのでエリザベートは笑った。
「そうなったらすぐにあの絵本の棚を制覇しちゃうわね」
そんな他愛もない事を話しているうちにボラフ亭に辿り着けば、双子は表でなく裏手にエリザベートを連れていった。
すると勝手口のような場所から、昨日の女性が出迎えた。
ロマとティアはその女性に「エリーが送ってくれたんだよ」と紹介した。
「あぁ、昨日の。ありがとね」
愛嬌の良い爽やかな笑みが向けられ、それから直ぐに女性は双子に訊ねた。
「で、ベリルが来るまでこっちに居るの?それとも泊まり?」
「今日もご飯だけ!ばーちゃんのご飯楽しみ」
ティアは店の中に入ってゆき、その後をロマが追いかけながら、しかし一度振り返ってエリザベートに向かって手を振った。
「じゃあね、エリー。また遊ぼうね!」
「えぇ、もちろんよ。またね」
二人が無事に店の中へ入っていったのを見て、エリザベートは平屋へ戻ろうとした。
「――ねぇ、今度はあんたも食べてきなよ!うちの料理美味いから」
その背中に向かって女性が声を掛けた。
「はい。また今度来ます」
振り返り、軽く会釈して店を後にしながらエリザベートは考えた。
ベリルの生活はここに根付いているのだろう。
ロマとティアも素直で可愛らしい子達だった。
昨日の会話も双子の迎えのことだったのだと気付けば、知らないことだらけで嫉妬などしたことが余計に恥ずかしくなる。
赤く染まった空はエリザベートの心を映しているようだ。
見上げると相変わらずひとりぼっちの鳥が孤高に空を羽ばたいていた。
「ボラフ亭のばーちゃんが作ってくれるから大丈夫だよ!」
ロマはすっかりエリザベートに慣れて上機嫌で手を繋いでいる。
当然、反対の手はティアと繋がっており、双子に挟まれ小さな歩幅に合わせ歩いていた。
「昨日食べたやつがいいね」
「同じのかなぁ」
「いつもボラフ亭でご飯を食べてるの?」
エリザベートが問えば二人は大きく首を振った。
ボラフ亭といえば昨日ベリルに声をかけてきた女性が出てきた店だ。
「いつもはベリルが作るよねぇ」
「まぁまぁの味だよね。ベリルがお仕事のときは、お店で食べるの」
双子の口ぶりに、まさか結婚しているのかと内心驚いていた。
エリザベートは二十三だが、ベリルが二歳ほど年上だ。
結婚して子供がいてもおかしくない。
だが一般的に実の父を呼び捨てにするものなのだろうか。
「一緒に暮らしているの?」
気付けば子供相手に探るような質問をしてしまっていた。
「そうだよ!エリーもうちに住んだらいいのに」
ロマが繋いだ手に腕を絡めるように寄ってきて言う。
「そしたらもっと絵本読んでもらえるのにね~」
ティアまで楽しそうに言うのでエリザベートは笑った。
「そうなったらすぐにあの絵本の棚を制覇しちゃうわね」
そんな他愛もない事を話しているうちにボラフ亭に辿り着けば、双子は表でなく裏手にエリザベートを連れていった。
すると勝手口のような場所から、昨日の女性が出迎えた。
ロマとティアはその女性に「エリーが送ってくれたんだよ」と紹介した。
「あぁ、昨日の。ありがとね」
愛嬌の良い爽やかな笑みが向けられ、それから直ぐに女性は双子に訊ねた。
「で、ベリルが来るまでこっちに居るの?それとも泊まり?」
「今日もご飯だけ!ばーちゃんのご飯楽しみ」
ティアは店の中に入ってゆき、その後をロマが追いかけながら、しかし一度振り返ってエリザベートに向かって手を振った。
「じゃあね、エリー。また遊ぼうね!」
「えぇ、もちろんよ。またね」
二人が無事に店の中へ入っていったのを見て、エリザベートは平屋へ戻ろうとした。
「――ねぇ、今度はあんたも食べてきなよ!うちの料理美味いから」
その背中に向かって女性が声を掛けた。
「はい。また今度来ます」
振り返り、軽く会釈して店を後にしながらエリザベートは考えた。
ベリルの生活はここに根付いているのだろう。
ロマとティアも素直で可愛らしい子達だった。
昨日の会話も双子の迎えのことだったのだと気付けば、知らないことだらけで嫉妬などしたことが余計に恥ずかしくなる。
赤く染まった空はエリザベートの心を映しているようだ。
見上げると相変わらずひとりぼっちの鳥が孤高に空を羽ばたいていた。