追放先で再会した初恋の男は、罪深い私を愛し続ける 〜断罪令嬢エリザベートの初恋回帰〜
「君は金になる。でもそれだけじゃない、ちゃんと愛しているから安心してくれ。高嶺の花も罪人となれば雑草同然に詰むことが出来て嬉しいよ」

テオの言動は常軌を逸していた。
愛していると言いながら雑草と貶し、利益を産む駒のように言っている。

「ずっと焦がれていたんだ。婿を取らねばならない君が誰も選ばならないから、僕を待っていたんじゃないかと……」

言ってテオの唇がエリザベートの額に落ちる。
嫌悪に染まり肩が震えた。

――誰も選ばなかったのは、誰のものにもなりたくなかったからだ。

ロイドと共に父とヒストリアを破滅させると決めた時、家督はロイドに譲ると約束した。
エリザベートは神殿び身を置き生涯を国に捧げるつもりだった。

ベリルを忘れられなかったからだ。
結ばれる未来がないのなら、せめてただひとり想い続けることだけでも許して欲しい。
そう密かに願ったのだ。

だが……今のこの状況でテオに告げるべきは本心ではない。
喉の震えを落ち着かせ、エリザベートは静かに訊ねた。

「本当に、こんな私を愛してくれているのですか……?」
< 31 / 34 >

この作品をシェア

pagetop