結婚してもおひとり様を貫きますから~俺様御曹司は孤独な契約妻に愛されたい~
「あらためて、受賞おめでとう」
「ありがとうございます」
乾杯をして、グラスを傾ける。後味がすっきりしていて、飲みやすいワインに頬が緩んだ。
上機嫌になっている私は、このホテルのどんなところが人気なのかを語って聞かせた。
「いつもチェックしているインフルエンサーが、絶賛していたんです。利用できるサービスもどれも一流だって」
「それなら、時間の許す限りいろいろと試してみるといい」
明日は休みだといっても、遅くまで私に付き合わされては冬馬さんもさすがに迷惑だろう。そう思って隣を見ると、優しい笑みを返されてドキリと鼓動が跳ねた。
「あ、ありがとう、ございます」
動揺して、思わずグイっとワインを煽る。
甘さが増した空気をごまかすように他愛もない話をして、それから再びコンペの話題に戻した。
「ああいう、誰でも参加できるっていうのはうれしいですね。あっ、企画部に戻りたいとか、決して秘書課の仕事に不満があるっていうわけじゃないんですよ」
慌てて言い添えた私に、冬馬さんは「わかっている」と返してくれた。
「企画部は楽しかったか?」
「やりがいはありました。でも、いつだって忙しくて。毎日、期限に追われている感じが拭えないというか」
ときには岡本君と愚痴を言い合う夜もあった。
けれど、それもひっくるめて充実した時間を過ごせていた。
「そうか」
不意に沈黙が訪れる。なにか焦るような気持ちで、ワインを口にした。
グラスをテーブルに置き、脚の上で両手を握り合わせる。
「あの、冬馬さん」
「なんだ?」
アルコールのせいで少しふわっとするけれど、パーティーのときのような酔い方はしていない。少しハイになっていて、感情の揺れ幅が大きいくらい。
この勢いを借りたら、気持ちを素直に伝えられそう。
「ありがとうございます」
乾杯をして、グラスを傾ける。後味がすっきりしていて、飲みやすいワインに頬が緩んだ。
上機嫌になっている私は、このホテルのどんなところが人気なのかを語って聞かせた。
「いつもチェックしているインフルエンサーが、絶賛していたんです。利用できるサービスもどれも一流だって」
「それなら、時間の許す限りいろいろと試してみるといい」
明日は休みだといっても、遅くまで私に付き合わされては冬馬さんもさすがに迷惑だろう。そう思って隣を見ると、優しい笑みを返されてドキリと鼓動が跳ねた。
「あ、ありがとう、ございます」
動揺して、思わずグイっとワインを煽る。
甘さが増した空気をごまかすように他愛もない話をして、それから再びコンペの話題に戻した。
「ああいう、誰でも参加できるっていうのはうれしいですね。あっ、企画部に戻りたいとか、決して秘書課の仕事に不満があるっていうわけじゃないんですよ」
慌てて言い添えた私に、冬馬さんは「わかっている」と返してくれた。
「企画部は楽しかったか?」
「やりがいはありました。でも、いつだって忙しくて。毎日、期限に追われている感じが拭えないというか」
ときには岡本君と愚痴を言い合う夜もあった。
けれど、それもひっくるめて充実した時間を過ごせていた。
「そうか」
不意に沈黙が訪れる。なにか焦るような気持ちで、ワインを口にした。
グラスをテーブルに置き、脚の上で両手を握り合わせる。
「あの、冬馬さん」
「なんだ?」
アルコールのせいで少しふわっとするけれど、パーティーのときのような酔い方はしていない。少しハイになっていて、感情の揺れ幅が大きいくらい。
この勢いを借りたら、気持ちを素直に伝えられそう。