結婚してもおひとり様を貫きますから~俺様御曹司は孤独な契約妻に愛されたい~
 ソファーに優しく押し倒され、彼が覆いかぶさってくる。

 今の冬馬さんには、いつもの厳しさも冷酷さもない。意志の強さはそのままに、その目にはあきらかな欲望が渦巻いていた。

 額や頬などいたるところに口づけながら、大きな手が輪郭をなぞっていく。

「はあ……」

 耳朶をはまれて体を震わせる。さらに耳に舌を差し込まれて、ぞくぞくとした感覚が背中を走った。

 なにも考えられず、冬馬さんにしがみつくしかできない。

 しばらくして体を起こした彼は、軽々と私を横抱きにした。そのまま、寝室へと向かう。

 下ろされたベッドの感触を楽しむ余裕なんてない。ただ一心に彼を見つめ続ける。
 冬馬さんは外したネクタイを無造作に放ると、口づけを再開した。そうしながら、私の服を脱がしていく。

 恥ずかしくてたまらず、腕を自身に巻きつける。かまわず、冬馬さんは下着姿になった私を優しく押し倒した。

「瑞希」

 顔の左右に手をついた冬馬さんに、熱く見つめられる。
 そんな切なさを含んだ声で呼ばないでほしい。心が震えて、彼に想われているんじゃないかって勘違いしそうになる。

 逃れるように瞼を閉じると、深く口づけながら大きな手が胸もとに添えられる。

 決して自分本位ではなく、反応をうかがいながらゆっくりと触れていく。その気遣いがうれしいはずなのに、私が誤解しないように乱暴にしてほしいとも思ってしまう。

 下腹部が疼いてもどかしくなる。無意識に膝をこすり合わせると、くすりと笑った彼が下着を外して直接胸に触れた。

 甘い声が漏れてしまわないように、しっかりと口を閉じる。

 でも、冬馬さんはそれを許してくれなかった。

 私の頬に手を添えて、閉じた瞼に口づける。それから、耳もとでささやいた。

「瑞希の声が聞きたい」

 脳をダイレクトに刺激され、ぶるっと体が震える。私の気が逸れている間に、彼は胸の先端を指ではじいた。

「ああ……」

 唐突に与えられた強い刺激に、嬌声をあげてしまう。
 片方だけ口の端を上げた冬馬さんは、それから指と口で胸を刺激し続けた。
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