結婚してもおひとり様を貫きますから~俺様御曹司は孤独な契約妻に愛されたい~
「なあ、瑞希」
不意に声をかけられて、隣を見上げた。
正面を見ていた冬馬さんも、チラリとこちらを向く。
「このままずっと、俺の隣にいてくれないか?」
ひゅっと息をのみ、目を見開いた。
「俺の妻でいてほしい」
真っすぐに見つめられて、視線を逸らせなくなる。
「……どうして?」
ようやく漏れ出たのは、絞り出すような声。
「俺が瑞希を、愛してしまったから」
「嘘……だって私たちは……」
「嘘なものか」
喜びが込み上げてくる。まさか、彼も私を求めてくれるとは思わなかった。
でも、素直にうなずけない。
彼との生活を手放したくないのは本音だ。
けれどずっと一緒にいる相手が私では、彼のためにならない。笹島さんに後ろ盾やメリットなんて主張されて以来、自分にはなにもないのだとあらためて気づかされた。
両親の存在だってある。ほとんど縁が切れているとはいえ、再び迷惑をかけられるかもしれない。
迷いに視線が揺れる。
そんな私を見て、冬馬さんが眉尻を下げた。
「瑞希がどうしてひとりを貫くと決めたのか。そろそろ本当のところを聞かせてくれないか?」
「それは……」
「俺では、頼りなくて話せないか?」
「そんなことは絶対にない」
思わずむきになって反論すると、冬馬さんは一瞬目を見開いてくすりと笑った。
「ごめんなさい」
「いや、いい。瑞希が俺を信頼してくれているのはわかった」
視線を海に戻す。
しばらく考えて、わずかに震える唇をゆっくりと開いた。
不意に声をかけられて、隣を見上げた。
正面を見ていた冬馬さんも、チラリとこちらを向く。
「このままずっと、俺の隣にいてくれないか?」
ひゅっと息をのみ、目を見開いた。
「俺の妻でいてほしい」
真っすぐに見つめられて、視線を逸らせなくなる。
「……どうして?」
ようやく漏れ出たのは、絞り出すような声。
「俺が瑞希を、愛してしまったから」
「嘘……だって私たちは……」
「嘘なものか」
喜びが込み上げてくる。まさか、彼も私を求めてくれるとは思わなかった。
でも、素直にうなずけない。
彼との生活を手放したくないのは本音だ。
けれどずっと一緒にいる相手が私では、彼のためにならない。笹島さんに後ろ盾やメリットなんて主張されて以来、自分にはなにもないのだとあらためて気づかされた。
両親の存在だってある。ほとんど縁が切れているとはいえ、再び迷惑をかけられるかもしれない。
迷いに視線が揺れる。
そんな私を見て、冬馬さんが眉尻を下げた。
「瑞希がどうしてひとりを貫くと決めたのか。そろそろ本当のところを聞かせてくれないか?」
「それは……」
「俺では、頼りなくて話せないか?」
「そんなことは絶対にない」
思わずむきになって反論すると、冬馬さんは一瞬目を見開いてくすりと笑った。
「ごめんなさい」
「いや、いい。瑞希が俺を信頼してくれているのはわかった」
視線を海に戻す。
しばらく考えて、わずかに震える唇をゆっくりと開いた。