【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「そうですか?彼からHPやSNSに付きまといの警告文を載せた方がいいと言われましてね、すぐ対処しました。今後何かあったらすぐ教えてください。警察に連絡してきちんと対応します」

「わかりました……」

「その人は外務省にお勤めの藤堂さんという方です。連絡先はこちらです。いい人に助けられてよかったですね」

「……あ、はい……」

 玲さんの連絡先を見ながら、ため息をついた。相変わらずの手際の良さだ。

 逃げ回っても無駄だと彼に言われているようだった。

 最近までイギリス勤務だったと言っていた。帰国予定が取り消され、こんなに長くあちらにいたなんて、想像していなかった。

 そういえば、一時帰国の際も日本勤務が取り消されるかもしれないと話していたのを思い出した。

 そうだとすると、彼はきっとずっとあちらで耐えていたのかもしれない。考えると胸が痛んだ。

 再会してすぐ、まさか玲さんに乃蒼が私をママと呼んだところを見られるとは思わなかった。

 ショックで夕べは一睡もできなかった。
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