【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
 キラキラの笑顔で私を見つめた。

 玲さんは私を見て言った。

「僕が乃蒼ちゃんを見てる。買い物があるならしてきていいよ」

「乃蒼ったら、待ちなさい……」

 乃蒼は返事も聞かず、公園にかけだして行く。

「いいよ、遊びたいんだろう。任せて」

「すみません。じゃあ、少しだけお言葉に甘えて買い物してきます」

「ごゆっくり」

 玲さんは急いで乃蒼を追いかけて行った。

 買い物から戻ってきたときには、滑り台に上っている乃蒼を玲さんが見てくれていた。

 滑り台を降りた先に玲さんが移動して、乃蒼が降りてくるのを正面から見ている。

 降りてきた乃蒼の目の前で迎える。乃蒼は彼に抱きついた。

 彼は乃蒼を抱き上げると、高く持ち上げた。乃蒼は大喜びして歓声を上げていた。

 こんな乃蒼を見たのは初めてだ。私は胸がぎゅっと締め付けられるような何とも言えない気持ちになった。

 本来あるべき乃蒼の幸せを奪っているのは私だ。そう思った。

「……乃蒼……」

 乃蒼は私の声に気づいたんだろう。

「あ、ままだー!ままー」

 玲さんが乃蒼を下ろすと、乃蒼は転がるようにこちらへ向かって駆けてきた。

「乃蒼楽しかった?」

「うん。あのね。れいくんとあそんだー。たのしかった」

「え?れいくんって……」

 笑顔で玲さんが言う。

「一緒に遊ぶ人はお友達だから、お名前教えてって言われて、教えただけ。琴乃だって僕を名前で呼ぶだろう?」

「それはそうですけど……お友達って……」

「れいくんとのあ、いっしょにあそんだ。のあとれいくんはおともだちになったの。ままもれいくんとおともだちね?いっしょにあそぶ?」

「乃蒼……」

「そうだよ、乃蒼ちゃん。僕達お友達だもんね」

「うん」

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