【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
 玲さんは私を抱き寄せた。そして顔を固定すると、突然軽くキスをした。

「……ん……だめ!」

 彼を突き放した。しかし彼の目は私をじいっと見つめていた。

「琴乃……好きだよ」

「玲さん!」

「また来るよ。今日はこれで帰るからもう一度キスだけ……」

 彼は私をもう一度すごい力で抱き寄せると、最初から口を割る深いキスをしかけてきた。

 このままでは私の心が彼に吸い取られてしまう。心を鬼にして身体を離そうとした。

 だが、彼は一向に離れない。頭がぼんやりしてきた。

「ん……は……ん」

「は……これ以上やったらさすがの僕も止まれない。また連絡する。今度は乃蒼とも話したいからビデオ通話にしようかな」

 玲さんはキスの余韻で茫然とした私を残して去って行った。
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