【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「でも、そういうのって一度も参加したことがないし、慣れていないから何かして玲さんに恥をかかせたらどうしよう。そっちの方が心配なの」

「ほら、はじまった。困ったな」

「え?」

「すぐに自分を卑下するのは悪い癖だと言っただろう。琴乃は僕のことを信じる?」

「もちろん、信じてます」

「僕が琴乃を世界中の女性から妻に選んだんだ。僕に選ばれた琴乃はもっと自信をもってほしい。君の美しさは外見だけでなく、特にその心映えにあるんだ」

 そう言われても自信なんてもてない。それに世界中から選んだなんて……大げさすぎる。

「このパーティーで僕が君をエスコートして妻だと紹介して回る。心配なら全て僕に任せてくれればいいよ」

「でも、今週末なんて急すぎるわ。パーティーなんて出たことないから、色々準備も必要でしょう?間に合わないかもしれない」

「まあ、その辺りはお手の物だ。お任せ願おうかな、僕のシンデレラ」

 シンデレラ?私はおかしくて笑ってしまった。

「私をシンデレラにしてくれるの?魔法使いさん」

「もちろん、お任せあれ。当日は乃蒼を実家に預けよう。ママがパパのお仕事をお手伝いに行くと言えばわかるはずだ。これからもこういうことはあるからね」

 * * *

 午前中に乃蒼を預けた。すると、彼に大きなアクセサリーケースを渡された。

「いい時にあがった。どんな装いにも合うように、同じデザインでチェーンの長さを変えたものなどをいくつか作ってある。今日はこれを使ってほしい」

 有名ブランドの大きなアクセサリーケースの中に、同じ花のデザインの指輪やネックレスなどが複数入っていた。でもこのブランドのデザインでこんなものを見たことがない。

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