【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「こんなにたくさん?すごく綺麗。信じられないわ。ありがとう、玲さん。でもここのアクセサリーでこんなものは見たことがないわ。もしかしてデザインから特注したの?!」

「うん。イギリスで文化省の仕事をしているときにここのデザイナーと親しくしていたんだ。それで僕が結婚するときは特別に何か作ってあげると言われていた」

 信じられない。あの世界的に有名なブランドのデザイナーに私的な特注品をお願いするなんてすごすぎる。

「玲さんって本当にすごいのね。それに、これ、このデザイン全部同じ花よね?……もしかしてすずらん?」

「そう。すずらんの花言葉は純粋。君にぴったりだと思って最初デザイナーにモチーフとして頼んだ。あとでデザイナーがもうひとつの花言葉を教えてくれた。再び幸せが訪れるという意味もあるそうだ」

「再び幸せが訪れる……あなたと再会してからの私みたい……」

「そう、まるで僕らのことだ。僕らの愛の証として、どんなときもこれをつけていてくれたら嬉しい」

「カジュアルから、今日のようなフォーマルに合うデザインも入ってる。ねえ、あのブランドでこれだけアクセサリーを作ったら一体いくらかかったの?……玲さん破産しない?」

「琴乃のせいで僕が破産するって?望むところだが、心配は無用だ」

 彼は腕を組んでくすくすと笑っている。笑い事じゃないのに!だって、このアクセサリーはどう考えても恐ろしい値段になると思う。

「君と出会ってからどれだけ僕が働いてきたと思っているんだ!君にこういったものをプレゼントしたくて働いていたんだぞ。これを君に贈ることは僕へのご褒美でもあるんだ」

「玲さん……」

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