【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
『そう。うちのパパも、もちろん彼を知っているのよ。何しろ日本の外交官だもの』

「僕も日本人コミュニティーのことを教えてもらってとても助かっているんだ」

「そうだったんですね。またお会いするとは驚きました」

 藤堂さんは苦笑いを浮かべて言った。

「二度あることは三度あるって本当だな。留美さんの幼馴染が蔵原さんだったとは驚いたよ」

 すると、玲さんは後ろから綺麗な女性客に話しかけられた。

 彼を待ち構えていたらしく、あっという間に女性客が彼の周りを取り囲んだ。

 彼はそのままどこかへ連れ去られた。

「玲はいい男だし、女性にせまられても優しく返すんだ。だからモテる。僕の友人たちは今日のパーティで女性と知り合うのを楽しみにしてきていたのに、ほとんどが玲にもっていかれるな」

「全くだわ。私の友人も藤堂さんが来るかどうかを聞いてくる人が多かった。理由はよくわかったわ」

「そうなんですね」

「今日の主役は私達なのに、玲のほうが人気だな。許しがたい……」

「モテてどうするの?あなたは私のものになったのよ」

 幸せそうなふたり。玲さんは相変わらず女性客に囲まれている。本当にモテるんだろう。

 あの容姿だし、英語も堪能。背も高くて180センチくらいある。海外の男性にも全く引けをとらない。

 そうこうしているうちに、主役ふたりに挨拶へ来た人たちが後ろに並んでいる。留美ちゃんは私に言った。

「琴乃ちゃん、一人で大丈夫?」

「うん、大丈夫よ。心配しないで。お料理もおいしそうだし、お腹がすいたからたくさん食べようかな」

「うん。是非たくさん食べて行ってね。特に、あとから出るケーキが美味しいの。楽しみにしていて」

「ありがとう」

「またあとでね」

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