【改稿版】彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「うん、なんかさ、明るくなったっていうか、雰囲気が違う。琴乃は元々綺麗だけど透明感が出てる。もしかして旅行先で何かあったの?」

 びっくりした。

「佳純って占い師か何かなの?」

「何言ってんのよ、あー、やっぱり何かあったのね。あ、何赤くなってんのよ。もう、わかりやすいんだから。結婚パーティーに行ったんだよね?いい出会いがあったとか?」

 驚きすぎて声も出ない。

「図星だな!よくあるじゃない、同窓会、結婚式二次会とかって、恋の始まりだよ。予想しただけなのに、当たるとはこの佳純様も捨てたもんじゃないわね」

「佳純、怖いよ……出会ったのはパーティーじゃなかったんだけど、正確には初日のウインブルドンへ行ったときに再会したの」

「へ?再会?ウインブルドン?」

「あ、ごめん。私、テニスやっていたからとりあえずウインブルドンに行ってみたくて、初日にそこへ行ったんだけど、そしたらこの間セクハラから助けてくれた人がいてね。また助けられちゃって……」

「は?本部長のセクハラ?それって先週じゃない。なんで海の向こうで翌週に再会するわけ?」

「驚いたよ。その人、外交官なんだってさ。あの先週の本部長が出席したパーティー、本社経由だったんだけど、外務省主催だったの」

「えー、外交官だったの!ひえー、この間は横顔だけだけど、カッコいい人だって話してなかったっけ?」

「そう、向こうは私を覚えていて……前から見たらすごいイケメンだった」

「外交官でイケメン。エリート。それで?」

 佳純は目をキラキラさせて食いついてくる。私は驚いて引いてしまった。

「ほら、何よ……絶対何かあったでしょ?」

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