雨の降る日はジャズバーへ ――Cats that gather at night――
「乾杯!」

「桃の香りが加わって美味しいね!!」

 お腹が減ったので、一番最初にタルティーヌを食べることにして手を伸ばした。

「いただきます」
 ザクとした食感で、胡椒の香りと酸味が効いたアボカドペーストに、塩みがしっかりと効いた生ハムが口の中で合わさって、笑顔いっぱに変わるほど美味しさで、口の中が幸せいっぱい! ベリーニを飲むことで更に美味しさが加速する。

 続いてカプレーゼも食べてみる。トマトの酸味と、モッツァレラチーズの口いっぱいに溢れる旨味に、オリーブオイルが具材を優しく包み込みんで、バジルの爽やかな香りが鼻から抜ける。

 ベリーニを流し込んで、もう幸せで……たまらない。

 この後は、飲んで食べて楽し話に花を咲かせた。レンのライブが終わると、りょうこは身支度を済ませて会計をした時、ママが近づく。

「りょうこ! これお花とお酒……仲が良かった常連と、私達からよろしくね」

「きっと喜ぶよ! ありがとう。家に帰ったら時に渡しとくね」

 りょうこは、しばらく実家に帰るとしか教えてくれなかったけど、今の会話でママ達は何か知っていることに気が付いたが、りょうこ口から聞くまでは触れないことを決めた。

「じゃ美琴姉ちゃん! しばらくまたね」

 手を振るとりょうこは帰っていた。
< 33 / 40 >

この作品をシェア

pagetop