ピンチの時にさっそうと現れたヒーローは、見た目以外は高スペック男子でした。
「シシュー国は、光魔術だけでなく他の魔術の教育機関も充実しているから、きっとアメリア様の糧にもなる」
恐らく、周囲の者が言えなかった本音を短く口にすれば、アメリアはくすぐったそうに笑う。
「そうね。私、魔力量だけは多いけど繊細な術式は苦手だから、魔力操作がもっと上達したらいいな、とは思うわね」
人差し指を立ててクルクルと回して見せたその先で、オレンジ色の光がパチパチと弾けた。
それは子供が魔力操作のために最初に習う行為で、本来なら、指先に魔力を顕現させ丸い形に整えるもののはずだった。
それができたら、次に三角・四角と形を変えていくのだが、丸を形作るはずのアメリアの魔力はまるで花火のように弾けている。
元気にはじける魔力の塊が、まるでアメリアそのもののようで、ウィズは自分でも気づかないうちに口角をあげていた。
「顕現させる量が多すぎでまとまらないんだろう。魔力量を絞るか、形作りたいフォルムをしっかりと思い浮かべて、外殻をつくるイメージでやってみろ」
囁きと共に、綺麗な青い魔力がアメリアの指先にともる魔力をくるりと覆うように張り付いた。
途端に弾けていた魔力が無くなり、綺麗な丸に整えられる。
よく見ると青い膜の中でアメリアのオレンジ色の魔力がグルグルとめぐっているのが見えた。
「え?これ、ウィズの魔力?どうやっているの?」
純粋な魔力の塊に他者が干渉するのは難しい。
魔力の扱いができない子供が、増え続ける魔力を抑える事ができず魔力暴発を起こす事故がまれに起こるが、その際は腕のいい魔術師が複数人で抑え込むか、空の魔石に吸収させるかで対処するしかない。
膨大な魔力を持って生まれたアメリアは、幼い頃は空の魔石を身に着けて生活していたけれど、それでも間に合わず、弾けた魔力で部屋を吹き飛ばすこともままあった。
そのため乳母のほかに熟練の魔術師が常に付き従っていたのだが、感情のままに荒れ狂う魔力を抑えるために四苦八苦していたのを、アメリアは申し訳なく思っていたのだ。
「私の魔力って勢いがありすぎて扱いづらいって、いつも文句言われているんだけど」
目を丸くするアメリアに、ウィズは小さく首を傾げた。
「力任せに押さえつけようとするから反発するんだ。魔力の流れを円の形に巡るように誘導してやって、その表面を同じ方向の流れで覆うように整えてやればいい」
「……その、誘導が難しいんだと思うけど」
なんでもない事のように答えるウィズに、アメリアは呆れたようにつぶやいた。
恐らく、周囲の者が言えなかった本音を短く口にすれば、アメリアはくすぐったそうに笑う。
「そうね。私、魔力量だけは多いけど繊細な術式は苦手だから、魔力操作がもっと上達したらいいな、とは思うわね」
人差し指を立ててクルクルと回して見せたその先で、オレンジ色の光がパチパチと弾けた。
それは子供が魔力操作のために最初に習う行為で、本来なら、指先に魔力を顕現させ丸い形に整えるもののはずだった。
それができたら、次に三角・四角と形を変えていくのだが、丸を形作るはずのアメリアの魔力はまるで花火のように弾けている。
元気にはじける魔力の塊が、まるでアメリアそのもののようで、ウィズは自分でも気づかないうちに口角をあげていた。
「顕現させる量が多すぎでまとまらないんだろう。魔力量を絞るか、形作りたいフォルムをしっかりと思い浮かべて、外殻をつくるイメージでやってみろ」
囁きと共に、綺麗な青い魔力がアメリアの指先にともる魔力をくるりと覆うように張り付いた。
途端に弾けていた魔力が無くなり、綺麗な丸に整えられる。
よく見ると青い膜の中でアメリアのオレンジ色の魔力がグルグルとめぐっているのが見えた。
「え?これ、ウィズの魔力?どうやっているの?」
純粋な魔力の塊に他者が干渉するのは難しい。
魔力の扱いができない子供が、増え続ける魔力を抑える事ができず魔力暴発を起こす事故がまれに起こるが、その際は腕のいい魔術師が複数人で抑え込むか、空の魔石に吸収させるかで対処するしかない。
膨大な魔力を持って生まれたアメリアは、幼い頃は空の魔石を身に着けて生活していたけれど、それでも間に合わず、弾けた魔力で部屋を吹き飛ばすこともままあった。
そのため乳母のほかに熟練の魔術師が常に付き従っていたのだが、感情のままに荒れ狂う魔力を抑えるために四苦八苦していたのを、アメリアは申し訳なく思っていたのだ。
「私の魔力って勢いがありすぎて扱いづらいって、いつも文句言われているんだけど」
目を丸くするアメリアに、ウィズは小さく首を傾げた。
「力任せに押さえつけようとするから反発するんだ。魔力の流れを円の形に巡るように誘導してやって、その表面を同じ方向の流れで覆うように整えてやればいい」
「……その、誘導が難しいんだと思うけど」
なんでもない事のように答えるウィズに、アメリアは呆れたようにつぶやいた。