親愛なる魔王の君へ〜The Ordeal〜
「そろそろ引退して、ゆっくり過ごしたいと思っていたんだよ。エレナと二人でどこか遠くへ旅するのもいいな」

「あら、嬉しいわね」

エレナが頰を赤く染める。ルカがエレナを抱き寄せた。ルーチェは訳がわからず、「ちょっと待って!!」と慌てて言った。

「急に意味わかんないだけど!あと、僕に大魔王の座を譲るって言ったけど、兄さんは?兄さんが普通継ぐものじゃないの?」

「僕は旅をしながら詩でも書いて暮らそうと思ってるから、大魔王の座はルーチェに譲るよ。僕より素質ありそうだし」

ビオラにすぐに否定され、ルーチェは頭を抱えたくなった。そんなルーチェに対し、ルカは笑みを浮かべて言う。

「まあ、そんなに難しいものじゃないから気楽にやってくれ。大魔王はお前だが、側近もつけるわけだし」

「側近……」

大魔王のサポートをする重要な役目だ。ルーチェは質問する。

「側近って僕が選べるの?」

「ああ。俺も自分で選んだ」
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