銀河の雫
受話器を持ちながら目で追う。

副所長と話している。


……いや、今は仕事に集中、集中。

「はい、今回のお支払回数と利息は新田様の場合……」

課長や職員さんに囲まれて談笑している。

「……審査が終わりましたら、結果の通知は……」

カチャッと受話器を置く。

振り返ると、すでに姿はなかった。

気を取り直して、稟議書を作成し始めた。

けれど、集中できない。

居ても立ってもいられず、立ち上がる。

長い廊下を歩く。

エレベーターホールに差し掛かると、男女の話し声が聞こえた。

いつも、ランチの後に薫さんと話しているベンチの辺りからだ。

あちらから見えないよう、そっと覗き込む。

そこにいたのは、薫さんと所長だった。

「はい……ずっと好きでした」

ずっと好きでした!?

「俺も……」

俺……も……?

どういうこと……?
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