銀河の雫
誰にもつらい顔を見せたことはない。
けれど、まるで暗闇の中を彷徨っているみたいだった。
いつも断崖絶壁に立たされているような、そんな苦しさを抱え、生きていた。
家族とか心の拠り所とか、そういったものの温かみは、想像でしか味わったことはない。
ぐらぐらする心に支柱を刺したかった。
きっと、体験したことが無い人に、理解してもらうのは無理だろう。
最初から、分かり合うことを諦めていた。
心の奥では、独りだと思っていた。
児童養護施設を出てから、誰にも本当の素性を打ち明けたことはなかった。
奨学金で東京の国立大学へ進学。
街でスカウトされたことがきっかけで、モデルのバイトもしたけど、大きな収入には結びつかなかった。
生活費を稼ぐために、割のいい深夜のビル清掃のバイトをしていた。
そんなある日の出来事だった。
慣れない東京暮らし。
いつものようにバイトを終え、仮眠を取った後、電車で大学へ向かおうとしていた。
大学とバイトの両立で疲れ切っていた。
駅のホームで気分が悪くなり、そのまま気を失った。
しばらくして目を覚ますと、そこは病院だった。
横には見知らぬスーツ姿の男性がいた。
知らぬ間に、病院まで送ってくれたのだった。
なぜかその人に強く心惹かれた。
礼は要らない、という彼。
半ば無理やり連絡先を教えてもらった。
食事をごちそうさせて欲しいと、誘い出した。
ことあるごとに、口実を作っては呼び出し、会うたびに熱烈に告白をした。
最初、彼は戸惑って断り続けていたけど、それでも、しつこく口説いた。
最後には彼も根負けして、受け入れてくれた。
天にも昇る気持ちだった。
仙台に両親がいて、すごく愛されて育った。
実家は裕福で仕送りも沢山もらってる。
大学ではバスケットボールのサークルで活動していると彼に嘘をついた。
育ちが悪いと思われて、嫌われたくなかった。
付き合い始めて半年が経った頃、突然、別れを切り出された。
転勤で仙台へ行くことになった。
自分には結婚願望がないから、遠距離恋愛は意味がない。
だから別れよう。
そう言われたのだった。
彼だけが心の拠り所。
強く依存していた、と、言っても過言ではない。
けれど、まるで暗闇の中を彷徨っているみたいだった。
いつも断崖絶壁に立たされているような、そんな苦しさを抱え、生きていた。
家族とか心の拠り所とか、そういったものの温かみは、想像でしか味わったことはない。
ぐらぐらする心に支柱を刺したかった。
きっと、体験したことが無い人に、理解してもらうのは無理だろう。
最初から、分かり合うことを諦めていた。
心の奥では、独りだと思っていた。
児童養護施設を出てから、誰にも本当の素性を打ち明けたことはなかった。
奨学金で東京の国立大学へ進学。
街でスカウトされたことがきっかけで、モデルのバイトもしたけど、大きな収入には結びつかなかった。
生活費を稼ぐために、割のいい深夜のビル清掃のバイトをしていた。
そんなある日の出来事だった。
慣れない東京暮らし。
いつものようにバイトを終え、仮眠を取った後、電車で大学へ向かおうとしていた。
大学とバイトの両立で疲れ切っていた。
駅のホームで気分が悪くなり、そのまま気を失った。
しばらくして目を覚ますと、そこは病院だった。
横には見知らぬスーツ姿の男性がいた。
知らぬ間に、病院まで送ってくれたのだった。
なぜかその人に強く心惹かれた。
礼は要らない、という彼。
半ば無理やり連絡先を教えてもらった。
食事をごちそうさせて欲しいと、誘い出した。
ことあるごとに、口実を作っては呼び出し、会うたびに熱烈に告白をした。
最初、彼は戸惑って断り続けていたけど、それでも、しつこく口説いた。
最後には彼も根負けして、受け入れてくれた。
天にも昇る気持ちだった。
仙台に両親がいて、すごく愛されて育った。
実家は裕福で仕送りも沢山もらってる。
大学ではバスケットボールのサークルで活動していると彼に嘘をついた。
育ちが悪いと思われて、嫌われたくなかった。
付き合い始めて半年が経った頃、突然、別れを切り出された。
転勤で仙台へ行くことになった。
自分には結婚願望がないから、遠距離恋愛は意味がない。
だから別れよう。
そう言われたのだった。
彼だけが心の拠り所。
強く依存していた、と、言っても過言ではない。