銀河の雫

……もう、私に他の選択肢はなかった。


離婚し、有希香を妻の座に据えることにした。

彼女は最初、前妻に申し訳が立たないと拒んでいた。

それでも根気強く説得し続けた。

根負けし、最後は一緒になることを承諾した。


前妻は私を責めることはなかった。

三人の子どもは、出て行きたくないと泣いて私にすがった。

大きな犠牲を払い、私は愛するものを手に入れた。

前妻や子供たちを思い出さない日などなかった。

そのことは有希香だってお見通しだったに違いない。

けれど、そんなことおくびにも出さなかった。

明るく振る舞い、私との間に設けた子供らを立派に育て上げた。

どちらの子もみんな、立派に育った。



次男の和真は医者になり、東京の権威ある大学病院で病理医として働いている。

長女の愛有沙は、通訳として世界を飛び回った。

現在は結婚して、長男と長女二人の子を授かって夫婦円満のようだ。






……中でも陽はひときわ聡明だった。

私も有希香も医者になることを望んだ。

しかし、本人が頑なに拒み、叶わなかった。






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