銀河の雫
扉をノックする音がし、ゆっくりと開いた。

「日向くん、頼まれた通り、お連れしましたよ」

うちの兄の声がした。

思わず目を見張る。

ドアの外には、仲人さんが立っていた。

「あら、和賀さん、その節はお世話になりました」

「奥様、……ご無沙汰しております。お加減はいかがですか」

「今日は、だいぶいいんですよ」


「……しずくさんのお兄さん、お義姉さん、大也くんもありがとうございます」

「和賀さん、急にお呼び立てしてすみません」



「あらま、みなさんお揃いで。急にこんなどごさ、なじょしたべ」


「和賀さん、こちらに来てもらえますか」

所長が促す。

「……お見合いの返事をできないままで、十五年も経ってしまいました」

和賀さんは、何度もまばたきしながら、コクリとうなずいた。

「遅くなりましたが、返事を今ここで、させてください」

トクトクと鼓動が早くなって、所長を見上げる。

「今回の縁談ですが、……結婚を前提にお付き合いをしたいと、月浦家に伝えてもらえますか」

見上げる私を所長がちらりと見てほほえむ。

「あぁ、はいはい」

和賀さんは、私に向きなおす。

「月浦しずくさん、お見合いの返事だげんとも。お相手の男性は、結婚を前提にお付き合いしたいど……おっしゃっております」

みんなが一斉に私に注目する。


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